なぜお灸をするの?はり師ときゅう師の違いと一括りにされる理由

鍼灸院でお灸をするのはなぜ?

「鍼灸院(しんきゅういん)」と聞くと、針だけを想像する人も多いですが、実際にはお灸も行われています。これは、鍼灸院で施術する人が多くの場合はり師ときゅう師の両方の資格を持っているからです。
鍼と灸はもともと補完関係にあり、「鍼でツボを刺激し、灸で温めて血流を促す」というようにセットで用いられることが多いのです。

はり師ときゅう師は別々の資格

実ははり師きゅう師は別々の国家資格です。国家試験もそれぞれ分かれており、「はり師免許」「きゅう師免許」として交付されます。
ただし、養成校では鍼と灸を一緒に学ぶカリキュラムが組まれており、卒業時には両方の国家試験を受験して同時に取得するのが一般的です。そのため、実務の現場では「鍼灸師」とひとまとめに呼ばれることが多くなっています。

お灸だけを提供するサロンは資格があるの?

最近では「お灸サロン」「セルフ灸体験」といったリラクゼーション施設も見られます。ここで提供されるお灸は、多くの場合ドラッグストアなどでも販売されている市販のセルフ灸を使ったものです。
この場合は医療行為ではなく、あくまでリラクゼーションとして提供されています。
一方、医療行為としてきゅう師の国家資格を持つ人が行うお灸は、疾患の治療目的でも施術できる点が異なります。

なぜ鍼灸は一括りにされるのか

「はり」と「きゅう」がセットで語られるのには、以下の理由があります。

  • 歴史的背景: 中国医学の時代から、鍼と灸は一つの治療体系として発展してきた。
  • 教育課程: 日本の養成校では鍼と灸を同時に学ぶ仕組みが定着している。
  • 患者へのわかりやすさ: 「鍼だけ」「灸だけ」よりも「鍼灸」とセットで伝えた方が、幅広い症状に対応できる印象を与える。

まとめ

鍼灸院でお灸が行われるのは、施術者がはり師ときゅう師の両資格を持っていることが一般的だからです。
資格自体は別々ですが、教育や臨床の現場では自然に一体化しており、患者にとっても「鍼灸」という一括りの方が理解しやすいのです。
「針はちょっと怖いけど、お灸なら…」という人も、安心して鍼灸院を訪れることができます。